山間地におけるエネルギー

昭和の戦後復興からの経済成長期には、中山間地域でもそれなりの発展があり、都会ほどではないにしろ経済成長もそこそこあり、それに伴い生活水準も上昇してきました。 しかし昭和末期におけるバブル景気、その崩壊から平成大不況、そして現在のデフレ経済に至るなか、今の山間地は集落の崩壊が進み、地域を取り巻く環境維持は不可能になりつつあります。
高度経済成長に乗り遅れた農・林・漁業は担い手の高齢化と共に経済基盤が崩壊し、後継者達は生活基盤も失うこととなり、なすすべがないまま集落を追われました。 その結果、先祖が耕し守り続けた田畑は荒れ果て、今や昔の面影を見るすべもありません。

その流れになんとなく似ているなと感じるのが、エネルギー資源の変遷です。約半世紀前まではエネルギーのほとんどが、水力や木材、植物の燃料であり、一部の石炭、石油といった化石燃料でした。 しかし、それは経済発展及び市場経済規模が大きくなるにつれ、地下から大量に採取した資源を地上で使いながら地球環境を汚染している状況を生み出しました。 大気汚染、CO2による地球温暖化、温暖化による異常気象、そして土壌汚染、人為的な自然災害の増大です。 いわば、経済発展の代償が、使用したエネルギーの廃棄物による地球汚染と考えて良いのではないかと思います。 原子力のエネルギーを利用した廃棄物が核廃棄物ならば、化石燃料の廃棄物は、CO2や最近騒ぎとなっているPM2.5などに置き換えられるのではないでしょうか?

現在我々の地域は、過疎化、高齢化、担い手不足に苦しんでいます、しかし地域にある豊富な資源を活用し他産業と連携すれば、解決する道が開けると信じています。 特に木材、植物、畜産廃棄物などを利用した、バイオエネルギーへの取り組みや水力、風力、太陽光を活用した、自然エネルギーへの取り組みは地域での雇用を生み、失われつつある生活基盤の確立にも繋がります。 バイオエネルギーに取り組むことにより、資源の再生を肥料生産に結びつけることも可能です。化成肥料を購入しなくても地域での良質な資源再生肥料が可能となるのです。 そこから「自然にやさしい」農業生産が可能になると思います。現在研究が進められている、藻からエネルギー燃料を生成する技術が確立されれば、日本はエネルギー輸出国になると言われています。 藻類を利用して石油の代替エネルギーとする産業が確立された場合、藻類生産の場としての耕作放棄地の解消や過疎地域での生産拡大に繋がり、経済発展に大きく貢献できると考えます。 そして今後社会問題となる高齢者福祉、高齢者介護施設等の問題解決のために地方の資源が必要だと言われるようになるのは、そんなに遠い話しでないと思っています。